宮城の大学に進学した佐藤さんは茶道部に入部後、マナー全般や総合的な所作を身に付けました。部活で渉外係を担当し、イベントを最初から最後まで遂行する力を養いました。その後、時計業界に興味を持ち、現在の会社に就職。渉外係として培った折衝力が社会人である現在大いに役立っているそうです。

 

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Q.どのような仕事をしていますか?

主に新製品を開発する際に市場に出すのに値するかどうか判断するための業務を行います。図面で検討したり、試作品でテストをしたりし実際に手を動かすことだけでなく、調査して対策案をフィードバックすることもしています。問題を提起して解決策を模索する大学の研究と似ている側面も持っています。

 

Q.実際に入社して感じていることを教えてください。

精密で繊細な技術が詰め込まれた時計を作る職人の技術のすごさを常に実感しています。また、組立や製造では若手でも大きな戦力として活躍しておりOJTがしっかりしているおかげではないかと感じます。若い人でも活躍できるということは、若くても意見を求められるということでもあるので、自主性が必要とされます。若いうちからこんなに任せてもらえるのかという驚きが大きかったですが、その分やりがいもあると思います。

 

Q.これまでの仕事で印象に残っていることを教えてください。

入社1年目に新製品を任せられ、その図面検討会で予想以上に時間がかかってしまったことが印象に残っています。はじめの計画では2時間でしたが、4時間にまでオーバーしてしまい段取り不足を痛感しました。今思えば、事前準備が足りなかったですし事前にネゴシエーションしておけば良かったと感じます。反省点が多い会議でしたが、その後の先輩のフォローを糧に苦い思い出を貴重な経験に昇華できたのではないかと思います。

 

Q.これからの目標を教えてください。

新製品を推進するような部門で引っ張っていける存在になりたいです。時計の品質に関する仕事ですので、深い知識の習得が必要です。またそれだけでなく、関係する部門の流れを意識して会議の進行や資料の準備を行ったり迅速な情報伝達をしたりとやるべきことは多くあります。自分の仕事以外は全て他人事として見るのではなく、製品を市場に送る視点を持ち、一連の流れを自分事として捉える意識を常に持ちたいです。

 

Q.就活する学生へのアドバイスをお願いします。

就職活動をする上で、重要なのは自分が一番大事にしている軸をしっかり探すことだと思います。やりたい仕事、やりたくない仕事、興味のある業界、勤務する場所、休日数など何でもいいので自分が重視する軸を見つけて、それにマッチしている会社を探しましょう。その軸を探す方法として、自己分析を長い時間かけて行うのがいいと考えています。この自己分析を深く出来ていれば就職後にギャップが生まれずに済みます。

 

インタビュアー:盛岡セイコー工業株式会社  吉岡 知華

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